口腔がんについて
最近口の中が気になりませんか?
・口の中にこすってもとれない白い着色がある
・入れ歯による傷や噛み傷 が2週間たっても、冶らない
・歯肉や舌の硬いしこり
・粘膜表面が赤くただれていて治らない
・大きな口内炎が治らない
その症状はもしかすると口腔がんかもしれません
「口腔がん」つてなあに?
口の中に「がん」ができるのかな?なんて思っていませんか?
「口の中に白い着色がある」「口内炎がなかなか治らない」「食べ物が飲み込みづらい」…。これら症状がしばらく気になっていませんか?もしかしたら、それは「口腔(こうくう)がん」かもしれません。
口腔がんのほとんどは口の中の粘膜にで、きます。そして、がん ができた場所によって、歯肉がん、舌がん、口底がんなどと呼ばれ ています。口の中の粘膜はたえず刺激を受けています。またウイル スや飲食物に含まれる発癌物質の作用をまっ先に受ける場所でもあり、これらの影響力が蓄積されて「がん」が発生すると考えられ ています。口腔がんは40歳を過ぎる頃からみられるようになり、 加齢とともに発生率は上昇します、最近は20歳代の患者さんに も見られます。
口腔がんは肺がんや大腸がんなどと一緒で、進行すると命に関わる病気です。しかし、初期のうちに適切な治療が行われれば、十分に治癒が見込めます。また、口腔がんは胃がんなどと違って直接目で見ることができます。ですから、がんの初期段階で早期に発見することができるのです。
より多くの方に「口腔がん」を知ってもらい、 早期lこ発見し、治療を受けてもらいたいと願っています。
口腔がんの患者さんが増えています!
口腔がんは日本で発症するがんの約5%ですが、近年男性、女性ともに増加頃向にあります。
世界的な動向としては口腔領域のがんは欧米諸国では減少傾向ですが、日本では増加しています。
代表的な口腔がん
舌がん
舌の脇にできることが多い
歯肉がん
歯周病と間違うことも
口底がん
舌の下にかくれて見づらく発見が遅くなりやすい
口腔がんの検査
顕微鏡での検査で確定的な診断は行われます。ブラシでこすって細胞を取るだけの検査でも診断が可能です。
口腔がん早期発見チェックシート
最近のお口の中の変化、当てはまるものをチェックしてみてください。
□ 1日にたばこを40本以上吸う
(またはJ日の本数×喫煙年数が1000以上である)
□ 毎日、日本酒3合以上飲む
□ 口内炎が2週間以上治らない
□ 抜歯した傷が治らない
□ 噛んだ傷が治らない
□ 入れ歯が当たってできた傷が治らない
□ 最近、歯が浮くような感じがする
□ 白っぽいできものがある
□ 赤くただれている
□ 舌が動かなくなった
□ 口が聞きにくくなった
□ 下唇や舌がしびれる
いずれかの項目に当てはまる場合は、大学病院や基幹病院の歯科口腔外科などで検査を受けましょう。
口腔がんではないけれど…
放っておくとがんになる可能性がある病気があります。これらを「前癌病変」といいます。これには、白板症、紅板症などがあります。
また、口腔がんに似ているものがあります。これらは、口腔がんと間違えやすいものです。初期がんとの区別が難しいので専門医への受診が必要です。
口腔の前癌病変
(放っておくとがんになる 可能性がある病気)
白板症・紅板症など
口腔がんと間違えやすい病気
褥瘡性潰瘍・アフタ性口内炎・骨隆起・扁平苔癖など
タバコとお酒は要注意!
アメリ力疾病予防管理センターの調査によって喫煙は肺がんをはじめ食道がん・胃がん・膀胱がん・白血病などを多くのがんの発生に関与していることが科学的に証明されています。タバコの煙に含まれるベンツピレンなどの発がん物質は直接口の粘膜を刺激するため、特に口腔がんの発生に喫煙は大きく関与しています。また飲酒も同様ですが、アルコールが分解された時にできるアセ卜アルデヒドという成分が発がんに関与するといわれています。口腔の粘膜はタバコやお酒の刺激に直接さらされるので発がんのリスクが高まる場所です。世界的にも喫煙者の多い国(中国や東南アジアなど)、アルコール飲料の消費が多い 国(フランスなど)に口腔がんが多く発生しています。
禁煙と節度のある飲酒が口腔がんの予防につながります。
口腔がんの患者さんが増えています!
口腔がんは直接目でみることができます。
しかし、口腔がんの診断には専門医の目が必要なのです。
早く発見できれば充分に治すことができます。
不安な方はまず、かかりつけの歯科医師に相談しましょう。